日本で2人しかいない、フィールドホッケー ドイツリーグ挑戦者~ホッケー選手であり起業家~中村航司選手をインタビューしたら、考えているフィールドの大きさに圧倒されました!!

生い立ちやホッケーとの出会いについて教えて貰えますか?

私は富山県小矢部市で生まれたのですが、父親は古本屋を営んでいました。

7個と9個上の兄がいて、年齢差があったことで年上の人達と一緒にいることが多かったです。割と早い段階で本と触れ合うことになり、ビジネス書とか哲学書まで目を通すような幼少期でした。

家庭環境は決して裕福ではなく、ヤンチャなタイプだった兄の影響をうけました。反動でいじめに遭ったり、入院するぐらいやられたり、精神的に病んでいた時期もあります。

ただ、入院中に色々本を読んで内省することもできたし、地元に戻ればホッケーという環境もあって、兄もホッケーをやっていましたし、同級生で一番輝いている友人がホッケーの主将だったこともあり、私自身ホッケーにのめり込んで行くことになります。

富山県小矢部市は、ホッケーのまちと言われるほど、ホッケーは盛んでした。

やんちゃなエネルギーをスポーツに注ぎ出したってことですね。

そんな感じですね。田舎街なので、そこからいい大学行くには、スポーツ推薦という手段があるよってことも教えられて。

高校生の時はインターハイで2連覇を果たし、アンダー18の代表に選ばれたり、大学でもインカレで準優勝したり、社会人でも優勝したりしました。

社会人チームでの経験は、精神的に大きく成長したと言えます。日本で唯一の実業団チームでのプレーは、強いプレッシャーの中でサバイバルな環境でした。そんな中でも決して諦めず、2020年の東京オリンピックを目指して頑張っていました。

2013年に東京オリンピック誘致が決定した頃は、何か事業を興す起業もしたいと考えていて、CEOlympianというキーワードを作り、CEOとオリンピアンの両立を自分の目標として掲げていました。

2019年に、東京オリンピック出場が果たせないと分かった段階で上京し、独立(起業) したとたん丁度コロナが襲って来たような状況でした。

自分もアスリートで、アスリート周辺の関係者も本当に大変な時期だったので、アスリート支援となる何かができないかということで、コミュニティを作って動いていった流れとなります。

ますば、女子中学生向けのホッケー塾から始めて、スポーツとビジネスを融合させる“縁TRANCE”というオンラインサロンを作りました。競技を続けながら、スポーツ関係者やその他異業種の方々と、実際の交流を通してご縁を繋ぐことにより、お互いが多様なものに触れることができる環境作りを目指しています。幸い25社の企業様からサポートを受ける形で、今挑戦させて頂いています。

https://entrancesalon.com

スポーツとビジネスを融合させたところがすごくいいですね。
これからやろうとしていることは?

晴れて2022年にドイツのホッケーチームとの契約が決まって、海外活動をスタートさせることになりました。

ドイツを選んだ理由としてはビザ的なこともありますが、ワールドカップ優勝国でかつアンダー21の世界大会でも優勝しているので、育成の場としても相応しく、更に日本との関係も良好なことが挙げられます。

過去ドイツのホッケーリーグで3部のエッセン、そして今は2部リーグのデュッセルドルフでプレイをしていて、今の目標は1部リーグであるEHL(ユーロホッケーリーグ)のミュールハイムでプレイをすることです。

2024年3月4日に日本を旅立ち、ここからの4ヶ月間は2部リーグでの後半戦を戦い抜き、その後トライアウトをへて、目標である1部リーグでのプレイを実現するための正念場となります。

まさに人生最大のチャレンジであり、各種サポートを受けつつ、技術、体力、精神面すべてにおいてフルコミットして挑んで来ます。

中村選手の熱狂を支えている健康術を教えて貰えますか?

健康術は、坂田さんなくして語れないです(笑)

今年に入ってからは「睡眠コーチ」という形でサポート頂く協力者も得たりして、いろんな専門家の方々に支えられていることが私の健康術と言えるかもしれません。

アスリートにとっては、フィジカル、技術、メンタルは重要な要素ですが、これらを支える根底に健康があります。特に食事と睡眠は、パフォーマンスに直結します。海外での経験、特にドイツでの生活はこの認識を一層深めることとなりました。

そもそもドイツでの食生活は、茶色い食べ物が中心で、芋だったり揚物だったりビールだったり。体感としては、体の重さや消化不良のような症状を感じることが多かったです。

そんな時、坂田さんから薦められた質の高いサプリメントを取り入れることで、いろんな課題が解決していきました。疲労回復が早まり、頭のクリアさの違いも感じるようになりました。

身体的な変化だけでなく、精神的な安定にも繋がり、競技面での自信にも繋がって行きました。

異国の地での食事は、栄養バランスとか考えると管理は難しいですから。質の高いサプリメントがあればとりあえず安心できるので、精神的に大きな支えとなりました。

海外も3-4ヵ月と長きになってくると、非常に効果を発揮するものだと実感しました。

これから実現させたいビックビジョンを教えて貰えますか?

これまで企業アスリートでやってきたこともあるので、アスリートのサポート役としても、社会に対して影響を与えられる存在になっていきたいですね。

坂田さんをはじめとするいろんな方々との出会いの中で、人に支えられてこれまで頑張って来れたので、スポーツ業界(比較的閉鎖的な環境だと思ってるので)でも、もっと繋がりや結びつきを作っていけたらと思います。

東京農業大学のOB/OG会の管理者としても活動し、国際的な視野を持って、食とスポーツを軸に地域の活性化に努めていきます。

アスリートは応援され易い立場だと思うのでアスリートやスポーツクラブ、地域を支える企業の経営者だったりとか、行政だったりと繋がりを作っていくことができたらと考えています。日本の強みである食と観光、更にスポーツを加えて日本全体の経済振興に貢献することができたら嬉しいですね。

インドにもすごく関心がありまして。ホッケーでもアジアNO1。人口ボーナスも1番のIT大国です。スポーツの新たな可能性を探るVR技術の開発などもやってみたいです。

これまで紡いできたネットワークが1つのとこに集約されるようなものができると私は信じているので。いろんな権威ある人たちと繋がっていきながらパフォーマンスの研究もできるし実際に実験検証できる基盤も作って行きたいです。

イーロンマスクが2050年には火星に100万人を連れていくと発言しています。

そうなったら、無重力空間でどういうスポーツ施設が必要だとか、どんなスポーツギアが必要とかっていうのを具体的に議論したり、実際に技術として落とし込んでいく研究をしたり。いつの時代になっても感動と楽しさを与えてくれるスポーツが半永久的に存続させていくための活動に関わりたいと考えています。

編集後記

中村航司選手にインタビューさせて頂いて、感じたことは、CEOlympianというコンセプト(キーワード)つくりや、縁TRANCEという名称など、言語化がとても冴えていることでした。幼少期の読書が原点にあるのかもしれません。

チャレンジ精神にあふれ、ホッケーというフィールドだけに留まらず、世界、宇宙にまで羽ばたこうとしているその発想のスケールの大きさに深く感銘を覚えました。

おすすめの記事